匹見三ノ谷(ひきみさんのたに)(奥匹見峡(おくひきみきょう))
 
単独 2015.08.23 
奥匹見峡駐車場(7:47/8:00)→入渓(8:06)→淵有小滝(8:09)→赤い橋の下の2条C/S滝F1(8:16)→露岩滝F2(8:21)→桂滝F3(8:22)→淵有小滝F4(8:33)→C/S滝F5(8:50)→F6(8:51)→魚切F7(8:54)→小リュウズF8(9:02/19)→姫滝F9(9:25)→鎧滝F10(9:32)→二段滝F11(9:34/41)→夫婦滝F12(9:42)→大リュウズF13(9:47/10:07)→ゴルジュ滝F14(10:09/17)→トユ状滝F15(10:30)→スラブ滝F16(10:33)→釜有ゴルジュ滝F17(10:37/44)→露岩滝F18(10:49)→スラブ滝F19(10:54)→釜有直瀑F20(10:58)→スラブ滝F21(11:01/08)→ナメ滝F22(11:09/14)→二俣(11:22)→遡行終了点(11:48)→高岳分岐(11:54)→大龍頭展望所(12:33/57)→起点(13:08) 
アルバム

入渓点(8:06)

淵有小滝と詰立(8:09)

赤い鉄橋下のC/S滝F1(8:16)

桂滝F3(8:22)
奥匹見峡駐車場に車を駐める。他に車がないので、先行者はいないようだ。心配していたアブは少なく、落ち着いて準備ができる。遊歩道を180m計り行ったところから入渓。急な斜面は下りにくく、駐車場の南側がよかったかもしれない。ゴーロの河原を遡ると、程なく釜(淵)をもつゴルジュ小滝が現われる。このゴルジュ、詰立と呼ばれるらしい。滝に似合わない淵の大きさから、楔形ゴルジュを奔流する、増水時の猛烈さが知れるというもの。うーむ。奥に赤い橋が見える。遊歩道はこの橋を渡って、左岸に移っているようだ。橋のすぐ下に、大岩の両側を落ちるC/S小滝があり、これをF1とした。橋を潜って少し遡ると、ゴーロ小滝の上に露岩滝F2、釜のある桂滝F3が連続する。F2はどこでもOK、F3は左が簡単に登られる。遊歩道を左岸に見て、流木の多いゴーロ帯を遡る。小滝を三つ越えたあと、淵のある露岩斜滝に出合う。F4とする。淵は浅いので、歩いて滝直下まで行き、水流を登る。谷に蜘蛛の巣が少ないので助かるが、流木や倒木は相変わらず多い。
 

鉄橋 飛渡りの大岩より(8:44)

F6(8:51)

魚切F7(8:55)

小リュウズF8(9:02)

F8上部のテラス F8落口より(9:19)

姫滝F9(9:25)
流木や蔓性の小枝が張り出すゴーロ帯を遡ること4分、橋が見えてくる。橋の下には大岩の間を落ちる小滝がかかり、橋の上には「飛渡り」と名付けられた巨岩帯がある。遊歩道は再び右岸に移る。さらに流倒木を潜って6分、C/S滝F5に出合う。流木が引っかかっていなければ、けっこう愉快な滝だと思う。すぐ上に大岩の間を流れる小滝がある。地味であるが、水量があれば面白そうなので、F6とする。続いて魚切F7が現われる。露岩の斜滝は簡単に登れ、名前負けしてはいまいか。越えて少し遡ると、前方に懸崖が立ち上がる。三段の小滝を回り込めば、流木の引っかかったC/Sの奥に、小リュウズF8が姿を見せる。右岸に取り付く。落口下のテラスに上がるスラブには、ハーケンやリングボルトが連打されている。テラスまではA0で容易に上がれそうだが、その上が問題だ。「C.C.アルピナ」さんの記録によれば、ツルツル岩のへつりがあるらしい。今一度滝下から眺めてみるが、分かるはずもない。逡巡した挙句、遊歩道を高巻いて落口に立つ。難所にはハーケンが連打されており、私でも行けそうだが、ここは絶対落ちられない。良しにしよう。F8落口から5分計りのところに姫滝F9がある。へつって右側を登る。
   

鎧滝F10(9:32) 

二段滝F11(9:34) 

夫婦滝F12(9:42)

オオリュウズF13(9:51)

オオリュウズ落口(10:08)

C/S二段滝F14(10:09)
F9のすぐ上にも階段状とC/Sの小滝が続き、遊歩道に接した先で鎧滝F10に出合う。スラブの斜滝で、水流を気持ち良く登る。上はゴルジュになり、二段滝F11、夫婦滝F12が続く。F11は、下段上段ともに右側を登れば簡単。夫婦滝は、左の雄滝を登るのが本道らしいが、易しい雌滝にする。夫婦滝を越えると、本渓の核心、大リュウズF13が現れる。「C.C.アルピナ」さんや「C.C.INA PINA」さんは、いとも簡単に左のスラブを登っておられる。私の技術では、落口右岸の立木を支点にトップロープにでもしない限り、とうてい無理である。左岸を大高巻きして落口に立つ。ツルツルのスラブを見下ろせば、怖さが募るばかり。うーむ、でも一度は登ってみたい。気持ちを新たに、すぐ上のF14に取り付く。二段のゴルジュ滝で、下段のC/Sは右を、上段は突っ張って登る。上段はなかなか大変。
 

トユ状滝F15(10:30) 

スラブ滝F16(10:33) 

釜有ゴルジュ滝F17(10:39)

露岩滝F18(10:49) 

スラブ滝F19(10:54)

スラブ滝F21(11:03) 
F14を越えると、10分計りゴーロが続いたあとに大岩のC/S小滝が現れる。その上にトユ状滝F15とスラブ滝F16が続く。いずれも斜滝で、F15は突っ張って、F16は水流右のスラブを登る。簡単だが、よく滑る。きれいなナメ床となって程なく、釜のあるゴルジュ滝F17が姿を見せる。突っ張って登れば、難はない。すぐ上にも滝が続いて、三番目が露岩滝のF18。右から枝谷が出合って、シャラシャラ滝を成している。四番目がスラブ滝F19で、右の岩稜を登る。五番目が直瀑F20で、水流の右側を直登。六番目が流木の引っかかったスラブ滝F21。流木を伝って左岸に取り付くと、簡単に登れた。

ナメ滝F22(11:11)

二俣(11:22)

天杉山登山道高岳分岐(11:54) 

匹見三ノ谷 三ノ谷右岸尾根より(13:04)
そして、七番目に美しい大ナメ滝のF22が現れる。一息入れるのに最適な場所だ。F22の上は、開けた穏やかな河原になる。F22の落口から8分、二俣を左に入る。25分も遡ると、ササが水流を蓋う源流域になったので出渓。ヤブ漕ぎ6分、高岳分岐に飛び出した。小リュウズ、大リュウズのほかはすべて越えられたことで、大いに満ち足り、天杉山登山道を辿る。途中、大リュウズが遠望できる三ノ谷左岸尾根で昼食。左手奥に嶮谷三ノ谷、右の彼方に秀麗な春日山を眺めながら…。
 

小リュウズF8

大リュウズF13



軌跡図
                                                   所要時間:5時間31分、歩行距離:6.82㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。