沖の郷山(おきのごうやま)
 
単独 2015.11.03 
交流センター都加賀(8:31/39)→都加賀バス停(8:45)→吹ヶ峠(9:05)→沖の郷山登山口(9:17)→支尾根(9:26)→稜線分岐(9:43)→沖の郷山(10:01)→東尾根(標高870m辺り)(10:41)→沖の郷山(11:05)→稜線分岐(11:19)→沖之郷神社(879m峰)(11:24/43)→北西尾根798.9m三角点(12:01)→北西尾根末端造成地(12:32)→起点(12:44) 
アルバム

交流センター都加賀(8:39)
都加賀バス停のある四叉路(8:44)

吹ヶ峠(9:05)

沖の郷山登山口(9:17)
飯南町の交流センター都加賀(つがか)に車を駐める。良いお天気で、南東方向に沖の郷山の蒼色の山容が横たわっている。里道を民谷(みんだに)方面に行き、都加賀バス停のある四叉路を右に取る。道なりに上っていくと、旧国道54号線に合流する。このあたりを隠岐原(おきばら)と呼ぶ。承久3年(1221)後鳥羽上皇が隠岐へ流される折り、沖の郷山に登ると、はるかに隠岐の島が眺められ、ふもとに広がる家並みが加賀の都に似ていたことから、都加賀、隠岐原、沖の郷山などの地名山名が生まれたと伝えられている。一方、沖は奥、郷は集落の意で、人里の奥に集落があった山という説もある。都加賀(つがか)は、都賀加がいつの間にか入れ替わったものというから、前段の後鳥羽上皇説にはかなり無理があるような気がする。この際、かつての冬の難所「吹ヶ峠(ふきがたお)」に寄り道。何でもない峠だが、厳冬期にはしばしば雪に閉ざされて、頓原の町が陸の孤島になったという。来た道を戻って左谷の作業道に入る。作業道は程なく終わり、登山道が始まる。登山口には、駐車スペースが広く整地されている。

支尾根の登山道 標高750m辺り(9:38)

稜線分岐(9:44)

沖の郷山山頂(10:01) 

大万木山 沖の郷山より(10:027)

琴引山 沖の郷山より(10:03)

三瓶山 沖の郷山より(10:03)
登山道は地元の方々の手作りの趣があり、とても心地がよい。10分で支尾根に上がり、コナラ林の落ち葉絨毯を踏みしめながら高度を上げる。18分で稜線分岐に達す。扉のない簡易トイレがある。山ガールはきっと我慢するだろう。稜線はブナの二次疎林で明るく、黄葉とササの緑が織りなす景観は素敵だ。沖の郷山の山頂は双耳峰になっており、北峰に展望はないが、西側の頂稜が開けて兜山や民谷の集落を眺めることができる。三角点のある南峰は、お鉢のような山頂である。周りの樹木がきれいに切り払われて、北峰に遮られるエリア以外は、ほぼ四周が見渡せる。何処の眺めも見飽きないが、とりわけ大万木山と三瓶山の姿がよい。
 

沖の郷山東尾根(10:20)

沖の郷山東尾根 標高870m辺り(10:41)

沖之郷神社・879m峰(11:25)

879m峰の東屋(11:41)

798.9m三角点(12:01) 

沖の郷山北西尾根右俣末端(12:31)
南西尾根に微かな踏跡がある。この際、東に続く境界尾根を辿ってみた。ササや灌木が茂っているが、地籍調査の切り分けがあり、難はない。県道273号吉田頓原線の峠に1時間もあれば出られそうな気がする。今度、等検境尾根まで繋いでみようか、などと思案しながら途中で引き返した。東尾根の肩に、南に下る切り分け径があったが、辿れば奥畑地区に降りられるのかもしれない。沖の郷山で今一度、飯南雲南の山々を眺めやって沖之郷神社のある879m峰に向かう。約20分の道のり。小さな祠の西側に東屋が建ち、周りは刈り払われて、津加賀の家並みが俯瞰できる。昼食を済ませて、北西尾根に下る。踏跡はないが、ササは乳下で難はない。798.9m三角点辺りまで来ると踏跡も現れて、沖之郷神社から45分で尾根末端の造成地に降りた。八重山川右岸の隠岐原地区の北の外れで、沖の郷山を背にして起点に還る。
 



軌跡図
                                                   所要時間:4時間05分、歩行距離:8.69㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。