大佐山(おおさやま)鷹の巣山(たかのすやま)
 
単独 2016.03.03 
高原の自然館(8:02/19)→二川キャンプ場管理棟(8:46)→998.2m峰(9:22)→八幡洞門の上(9:49)→八幡三方辻(10:22)→県道登山口への分岐(10:44)→大原山(11:00)→大佐山(11:36/12:06)→ドウゴヤ谷支尾根分岐(12:31)→林道(12:50)→林道の峠(13:34)→鷹の巣山(13:43)→本坪谷林道入口(あさぎ荘)(14:34/47)→県道307号八幡雲耕線(15:05)→起点(15:22) 
アルバム

高原の自然館前のトイレ(8:20)

998.2m峰と霧ヶ谷湿原(8:36)

二川キャンプ場管理棟(8:46)
998.2m峰山頂(9:23)

998.2m峰に立つ大ブナ(9:25)

八幡三方辻
(10:22)
大佐山から鷹の巣山の県境尾根を歩いた。起点は芸北高原の自然館。トイレの前にキャンピング仕様のハイエースが止まっていた。ナンバーは北九州で、まだお休みの様子。そーっと脇を通らせてもらい、二川(ふたごう)キャンプ場に向かう。雪面は凍みてほとんど埋まらない。クランポンがよく効き、快適なスノーシューイングを楽しむ。霧ヶ谷湿原の入口から苅尾山を顧みるが、頂稜は雲の中。行く手にたおやかな998.2m峰が横たわっている。当初、土草峠(つちくさだお)からインターハイコースを辿るつもりであったが、管理棟前の駐車場で南西尾根に取り付く。標高930m辺りまではスギ、ヒノキ林、その上は闊葉樹の疎林で歩き易い。駐車場から30分で998.2m峰山頂に達した。広い山頂はブナの二次疎林で明るく、北面に大ブナが一本残されている。ここからは、北尾根に続くインターハイコースを辿る。八幡洞門上の鞍部を上り返す辺りまでは、しっかりヒノキ林が続くが、次第に南面、西面は闊葉樹に置き換わる。八幡三方辻(やわたさんぽうつじ)は、闊葉樹に囲まれた明るいピーク。夏道は雪に隠れているが、要所にピンクテープがあるので、尾根筋を辿れば迷走するようなことはない。

大原山山頂(11:00)

掛津山、苅尾山 大佐山南西稜より(11:22)

大佐山山頂(11:40)

柏原山 大佐山山頂より(11:38)

ドウゴヤ谷支尾根への分岐(12:32)

ワル谷右岸尾根を乗越す林道(12:51) 
八幡三方辻からは、いよいよ県境尾根歩き。大原山の手前辺りまで土塁跡が際立つが、雪の量が中途半端なため、土塁の上もその両側も歩きにくい。大原山の山頂は雪の原になって東面が開け、これから向かう大佐山や、天狗石から椎谷山にかけての分水嶺に対面できる。大原山から大佐山までの稜線は、雑木の二次林ではあるが、準平原特有の素敵な山域になっている。ときおり大きめのブナや老マツに出会いながら、緩やかな雪稜をスノーシューイング。思いのほか長いが、満ち足りて大佐山山頂に達す。ひろーい山頂の南東面に雪のベンチをこさえて、西中国山地の山々を眺めながらお弁当を食べる。山頂で同定した山座は、柏原山、雲月山、天狗石山、阿佐山、毛無山、熊城山、樋佐毛山、椎谷山、掛津山、苅尾山など。また、弥畝山から坊主山にかけて林立する風車群を目の当たりにして、びっくり。2013年6月に建設を開始された「ウインドファーム浜田」風力発電所(48MW)が、いよいよ全容を表したのだ。好むと好まざるにかかわらず、壮観である。南西尾根を戻って鷹の巣山に向かう。同じルートを辿るのもつまらないので、途中、ドウゴヤ谷とワル谷を分ける支尾根へ入り、林道に降りた。島根県側はいずこも素敵なブナ森で、雪もまだまだ豊富。どこでもロードの雪のブナ森を、ルンルン気分でスノーシューイング。

本坪谷林道の峠(13:34)

鷹の巣山山頂(13:44)

弥畝山の風車 鷹の巣山西面の林道より(14:00)

本坪谷林道の入口(14:48)

本坪谷林道入口のあさぎ荘(14:53)

鷹の巣山 町道中郷線より(14:57)

掛津山 町道中郷線より(15:01)

起点の高原の自然館と山麓庵(15:21)
山襞に沿う林道の長いのには閉口したが、素敵なブナ森の谷に癒されながら、難なく本坪谷林道の峠に達す。この道、秋の紅葉も素晴らしかったように記憶している。余裕で鷹の巣山の山頂に立ち、一息入れる。南尾根を下って林道に出る。右に少し行くと、西面が開け、弥畝山の風車の様子を眺めることができる。ブレードの向きはさまざまで、回っていないのも多い。28年3月の運転開始と聞いているが、まだテスト中なのかもしれない。暖かくなったら訪れてみることにして、本坪谷林道を下る。毎度のことながら、この時分になると雪は腐って重い。約30分のよいトレーニングをやって、あさぎ荘のある林道終点に出た。スノーシューを外した足元は、なんだかフワフワしている。好晴の空のもと、軽い足取りで八幡(やわた)の里道を起点に向かう。この瞬間(とき)が一番幸せだ。起点に還って帰り支度をしていると、熟年男性が北九州ナンバー車から出てこられ、お話しされた。火曜日(3/1)から滞在しており、先年亡くなった奥様との思い出の山野を再訪しているとのこと。ここを拠点に八幡湿原、苅尾山、掛津山、191スキー場などを訪ねておられ、明日は深入山を予定しているという。全国あちこちをめぐっておられるようで、74歳には見えない元気さだが、どこか寂しそう。奥様の面影をしのんで、ひとり涙されることが多いんだろうなあ。とてもいい方で、もっとお話ししたかったが、20分計りで失礼させていただいた。いつまでもお元気で。



軌跡図
                                                   所要時間:7時間03分、歩行距離:16.3㎞ 
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。