黒石山(くろいしやま)吾妻山(あづまやま)
 
単独 2017.05.14 
森脇老人集会所(7:12/20)→作業道入口(7:37)→黒石山南尾根取付(7:59)→黒石山(8:32/37)→鉄穴流し跡(9:09)→民家背戸(9:14)→県道110号奥出雲高野線(9:16)→俵原越(9:41)→884峰(9:53)→1011峰(10:26)→1009.1峰東峰(10:56/11:02)→久泉原大峠線の峠(11:34/38)→吾妻山北の肩(12:46)→吾妻山(13:23/56)→小彌山(14:09)→吾妻山ロッジ(14:25)→井尻谷ルート取付(14:31)→滝(14:46)→道標(14:54)→牧柵ゲート(15:13)→石ケ原の井尻谷ルート取付(15:21)→県道255号比婆山公園森脇線(15:27)→起点(15:39)

軌跡図
                                                  所要時間:8時間18分、歩行距離:18.7㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
前回の続きで、俵原越から吾妻山までの県境尾根歩き。この際、猿政山山行で目に留まった黒石山も歩いてみることに。で、比和町森脇の老人集会所に車を駐めて、県境越えの市道久泉原大峠(くせんばらおおとうげ)線を上る。行く手に、黒石山が穏やかな山容を見せている。県道255号比婆山公園森脇線との分かれから約1.5㌔のところで、左の作業道に入る。道にはササや灌木が茂っている。大きなイノシシ捕獲柵を見かけるが、ササに埋もれて、最近使われた様子はない。

森脇老人集会所(7:20)

黒石山 久泉原の市道より(7:21)

作業道入口(7:38)

イノシシ捕獲柵(7:42)
600mばかり上ったところで、右手のスギ林の尾根に取り付く。除間伐されたスギ林に下生えはほとんどなく、どこでもロード。傾斜は少々急でも、快適快適。頂上近くなると、ササ原の闊葉樹林に変わるが、これも大した妨げにはならない。作業道に取り付いて55分、黒石山の山頂に達す。樹林に囲まれた平坦地に三角点があるだけの地味な山頂。灌木も茂ってきている。北尾根に下ると、踏跡がある。闊葉樹林の尾根は傾斜も緩やかで、こちらも快適。やがて、ヒノキ林になって尾根が痩せてくる。谷の形状は、ただものではない。一帯の林野改変は、鉄穴流しの跡なのだ。植林地の中には下生えがないので、その様子がとてもよく分かる。尾根末端のヤブを抜けると、民家の背戸に出た。家の人にお願いして、庭先を通らせてもらう

黒石山南東尾根のスギ林(8:14)

黒石山山頂(8:33)

黒石山北尾根末端の鉄穴流し跡(9:09)

黒石山北尾根末端の下山地点(9:14)
俵原橋を渡り、県道110号奥出雲高野線を北上。約2.2㌔の道のり、25分を要して俵原越に至る。いよいよ、県境稜線歩きの再開である。下生えのないヒノキ林の斜面は、884峰でササ原の闊葉樹林に変わる。東尾根が県境稜線。踏跡は微かに認められるものの、ササが茂って、無いのといっしょ。県境稜線は、1011峰、1009.1峰東峰と、アップダウンを繰り返しながら南東の吾妻山に向かっている。1009.1峰の南尾根が、途中からバカ尾根になって東に回り込むので、ちょっと分かりにくい。俵原越から約50分を要して、久泉原大峠線の峠に降りた。東に上り返すと、ブナ尾根は美しくなるが、ササも丈と密度を増してくる。それでも、さほどの難はない。

俵原越(9:45)

884峰山頂(9:53)

1011峰山頂(10:28)

1009.1峰東峰山頂(10:59)

久泉原大峠線の峠(11:34)

吾妻山北西稜標高970mあたり(11:15)
やがて、標高1080mあたりから灌木帯になる。これが楽でない。少し頑張ると、西面にササの草原が開けた。絶佳の展望地にしばし佇み、たどってきた県境稜線や黒石山などを眺めやる。左手に見える吾妻山の山頂は、あと一息の距離だが、これが簡単ではない。灌木とササの密林尾根はまるでハイマツ帯、いやそれより始末が悪い。尾根通しにこだわって悪戦苦闘、頂上直下でようやく登山道に合流した。

吾妻山北西稜標高1020mあたり(12:13)

吾妻山北西稜標高1115mあたり(12:34)

猿政山など 吾妻山北稜(1130mあたり)より(12:39)

黒石山 吾妻山北稜(1165mあたり)より(12:46)

吾妻山 吾妻山北稜(1165mあたり)より(12:47)

吾妻山北頂稜の登山道(13:22)
峠から1時間45分を要し、ようやく吾妻山山頂に達す。もうヘロヘロ。へたりこんで遅い昼食。四周に広がる景色は、今日も素晴らしい。船通山の彼方に大山が霞んでいる。箱庭のような池ノ原をながめながら、登山道を下る。道々キスミレやタチツボスミレなど、原池でミツガシワの花園に出会うことができ、もう言うことなし。

吾妻山山頂(13:23)

仏山、船通山、窓山など 吾妻山山頂より(13:57)

福田頭 吾妻山山頂より(13:56)

吾妻山ロッジ、原池など 小彌山より(14:09) 
吾妻山ロッジ駐車場の東側から草生した遊歩道に入って、下の林道に降りる。右に200mばかり行き、左手の井尻谷コースの径に取り付く。かつての登山道は、すぐササに覆い隠されてしまう。ピンクテープのおかげでルートを外すことはないが、もはや超ワイルドコースになっている。

井尻谷コース取付(14:31)

ササが茂る井尻谷コース(14:32)
10分も下るとササはまばらになって、径は明瞭になる。滝を右に見てからは、沢沿いの径になる。少し下ったところに道標がある。錆びて読みにくいが、池ノ段まで45分、森脇まで55分とある。うーむ、池ノ段まで45分はちょっときついのでは?道標のすぐ下で最初の木橋を渡ってさらに10分、二つ目がある。傾いて半壊状態。そろりそろりで事なきを得たが、ここは沢に降りて渡渉するのがよい。落ちて怪我でもしたら、誰にも言えない。木橋はこの下にも二つ、計4か所あって、いずれも古い。この橋並みになるのは、そう遠くない。やがて牧柵ゲートに出会う。井尻谷コースの径は、かつて吾妻山の草原に牛を追い上げる道だったということか。牧柵ゲートからは、井尻谷口まで10分足らず。民家の横を通って里道に出た。ほどなく県道255号線に合流、起点まであと1100m。ポレポレ行こう。

井尻谷上流部の滝(14:46)

朽ちた木橋(4橋のうち上流から2番目)(15:07)

牧柵ゲート(15:13)

石ケ原の井尻谷コース取付(15:21)
出会った草花 

キンポウゲ(キンポウゲ科)

ダイセンキスミレ(スミレ科)

タチツボスミレ(スミレ科)

イワカガミ(イワウメ科)

ミツガシワ(ミツガシワ科)

ラショウモンカズラ(シソ科)